腹腔とは、胃や腸やその他の臓器の納まっているところ、いわゆる「おなか」のことです。
腹腔にカメラ(鏡)を入れて、おなかの中で手術をするやり方を腹腔鏡手術といいます。 腹腔胸手術では、避妊手術、門脈シャント、胆のう粘液のう腫、腹腔内停留睾丸、膀胱結石、肝生検、腎生検などができます。状況によっては、開腹手術の方が適している場合もありますので、十分検討します。
ここで、病気の簡単な説明ですが、
腹腔内停留睾丸=雄の睾丸がおなかの中に入ったままになる病気です。 門脈体循環シャント=
詳しくはこちら 胆のう粘液のう腫
膀胱結石=膀胱内に石がたまる病気です。
肝・腎・膵=肝臓、腎臓、膵臓の検査のため一部少量の細胞を取り出すことです。

腹腔鏡では、写真のような特殊な器具を用いて手術をおこないます。
おなかのなかの手術ですので、実際に臓器を見て手術をおこなうのではなく、テレビモニターに映して、それらを見ながら手術をおこないます。
腹腔鏡による手術は、
今までのような開腹手術と違って、傷が小さく済み腸などが、空気にさらされていないので術後の腸の動き出しが良い、癒着しにくいなどのことから回復が早く、術後の痛みが非常に軽くて驚くほど元気です。もちろん、美容的にも優れています。カメラが臓器の近くまで寄れるため、細部まで観察ができ、繊細な作業が可能となります。
手術難度は開腹手術に比べややが高くなります。 視野が狭いため全体を見ることが難しく、他の組織が損傷していても見落とされやすいとか、大出血の場合に止血コントロールがしにくいとか、電気メスなどを用いるときに出る煙が排出されにくいとかがあり、これらを解決するためには執刀医とアシスタントのきわめて丁寧で高度な技術が欠かせません。